サピックス 組分けテストで
クラスを上げる方法

新４年生の１月および３月の入室テストは、算数・国語の２科目で、各150点の計300点満点で実施されます。
一方、４年生の７月以降は、算数・国語・理科・社会の４科目に増え、算数・国語が各150点、理科・社会が各100点の計500点満点で行われます。

組分けテストの出題範囲は、サピックス生がこれまでに学習したすべてです。
授業で得た知識を問う問題よりも知識を定着させた上で考える問題の割合が高いため、暗記だけでは得点できませんし、暗記してきた前提知識が無ければ手も足も出ません。

しかし、問題の難しさ自体はマンスリーテストと大きく変わりません。習ってから時間が経っている単元の知識が抜けていたり、中学受験生向けに作られたテスト問題に慣れていないことで失点してしまうのです。

サピックスの組分けテストはクラスの上下動に大きく影響します。
昇降制限が無いので、αクラスからアルファベット下位クラスまで下がってしまう可能性もあります。
今のコースを維持するために受験をスキップする生徒も出てくるほどです。（２回未受験で自動的にクラスが降格します。気を付けましょう。）
組分けテストに関してよく聞かれるのが、以下のようなお悩みです。

「マンスリーは取れるのに、組分けテストになると点が取れなくなる」

なぜ、こうした状況に陥ってしまうのでしょうか？

実は、組分けテストで点数が取れない原因の多くは、「普段の勉強のやり方」にあります。

マンスリーは取れるのに、組分けになると急に点数が取れなくなるお子さんは、解法や解答を「丸覚え」しているケースが多く見受けられます。

要するに、「理屈を理解しないまま、テスト前に解法や解答を丸暗記している」ケースです。
これは、私たちの会で過去に多くのサピックス生を指導してきたなかでも、かなり多い傾向だと断言できます。

テスト直前の丸覚えは、出題範囲が狭いマンスリー確認テストでは何とかなっても、出題範囲が決まっていない組分けテストでは通用しません。

これは、「覚えるのが得意なお子さん」「要領が良いお子さん」ほど要注意です。
マンスリー確認テストではそれなりに点数を取れてしまうので、勉強のやり方に問題があっても、なかなか問題点に気づけないからです。

サピックスの組分けテストで点数を取るためには、家庭学習のやり方を根本的に切り替える必要があります。
具体的には、毎回テスト前に「丸覚え」する勉強から、「なぜそうやって問題を解くのか」という理屈や考え方をしっかり理解して家庭学習で定着させる勉強に切り替えます。

覚えるだけでは、時間が経つとどうしても忘れてしまいます。使える知識が定着しません。
これでは組分けテストだけでなく、入試本番でも結果を出すことはできません。

もちろん理解が不十分な問題があればそのままにせず、家庭学習で理解できるまで繰り返し取り組んでください。

特に算数が苦手なお子さんの場合は注意が必要です。問題の数値が変わっただけで、まったく別物に見えてしまって、混乱してしまう場合があるからです。

問題の数字や見た目が変わっても解けるためには、問題の考え方・理屈を理解する勉強法に切り替えましょう。